7月からスタートして、講義4回で学んだ後、
各グループに分かれていよいよ箕面こどもの森学園の子どもたち対象に共育プログラムの実施をしました。
プログラムを実践する際に入れたい要素は4つ。
「自己肯定感」「自己決定」「対話」「SDGs」。
今日は5つのグループがどんなプログラムを実施したか、
またプログラムを作り上げる過程、感想を発表してもらいました。
当日の細かいプログラム内容は過去のブログを参照ください。
Eグループ
プログラムは、アイスブレイクと獣害を知るという目的の「獣害クイズ」。
そのあとは、お仕事で獣害担当として殺処分を命じられたメンバーから実体験のお話。
「自分だったらどうする?」「なぜそう感じる?」を自身に問いかけてもらいます。
最後はシェアして終わりました。
実施してみての感想では、
「ある中学生が『害が増えると同時に、プラスのこともあるのでそれを見つけていきたい』と言っていたことが印象的だった」
「『自己肯定感』で学んだことが、プログラムを作っていく過程で役立った。」
「メンバーとのミーティングでは紆余曲折あり過ぎて、もはや思い出になっています。」
などがありました。
こちらのグループは、9月6日にプログラム内容を発表した際、スタッフの美保さんから厳しいアドバイスをいただいていたことで、メンバーの一致団結につながったというお話もありました。
続いては
Cグループ
10月20日(火)中学部「働くって何だろう?未来の自分を描いてみよう」
プログラムでは、前半は「自分と向き合うシート」の作成、それができたらお友だちにも得意なことや長所を追加してもらいます。
後半は「未来の自分を描くシート」の作成。
そしてSDGsの項目の中から共通するものを選び貼り付けていきます。
最後の作業「SDGsと自分をつなげる作業を通して、自分の内面と世界をつなげられる視点が生まれて、一段階発展したものになったそうです。
実施してみての感想では、
「『自分の好きなこと』と『未来』がつながることを実感して感動した」
「自分の長所より、他人の長所を書き出せる方がスラスラとできることに驚いた」
「思いを深めていくファシリテーターの難しさを実感した」
「メンバーとこんな風に話し合えたことが素晴らしい経験だった。絆ができた」
などがありました。
スタッフからは
就活前の大学生にできる授業だと思います。
就活とはどこかの企業に就職することだけではないから、こういったことを今の大学生には実感してほしい」
というお話がありました。
Dグループ
プログラムは、子どもたちに学校の中で自分の好きな場所を写真にとってもらい、
「自分の好き」や「他人の好き」を知り「自分のことを知る」ことを目的としました。
実施してみての感想では、
「メンバー同士で打合せをする時間を確保すること自体が難しく、早朝からミーティングをした」
「途中で意見が割れることがあった。メンバーの在り方自体そのものがまなびーで学んだことだった」
「メンバ―同志が対話し尽くせたかと問われたらまだまだだったかもしれない。もっと泥臭さを追求してもよかったかも。」
といったように、葛藤した気持ちもお話してくださいました。
スタッフからは
「カリキュラムとは人である」
「内容そのものというより、その人がそのテーマにどれだけ向き合っているかということが本質である。葛藤がありながらもとても深い学びがあったのではないか」
というお話がありました。
Bグループ
10月12日(月)小学部低学年「ぼくのわたしの ニセモノをつくろう」
プログラムは、自分の等身大のコピーロボットを模造紙に描くというもの。
まずは自分が模造紙の上に寝転がって、お友だちに輪郭をペンでなぞってもらいます。
そして輪郭の中に自分にまつわる事を書きながら自分を客観視する。
そして、お友だちから言ってもらったことも書き加えていきます。
子どもたちからの感想では「もしかしたらウソを書いているかもしれないよ。」というものもあったそうです。
メンバーの1人が一連の流れを動画にしてくださっていて、その場で披露。
とてもステキな動画でした。
実施してみての感想では、
「大人は欲張り過ぎてしまうと感じた」
「メンバーと対話ができたのがよかった」
「リセット案が途中で出て、それが良かった」
「あったかい感じだった」
などがありました。
最後は
Aグループ
プログラムは、ワークシートにそって自分の好きを出してもらい、
それをみんなでシェアしながらディスカッションしたいというものでした。
しかし想定外のことがたくさん起きて、メンバーは終始冷や汗ものだったそうです。
実施してみての感想では、
「私は元々自己肯定感が低くて、打合せの最中でも質問していいのかな?掘り下げてもいいのかな?とおどおどしていたら、サポーターののりちゃんから、『聞いたらいいんですよ~』と言ってもらえて、信頼できる場だと感じた。」
「プログラムの内容がほぼ決まった時に『こどもの森の子どもたちは普段から好きなことをやってますよ』と言われてから、心が折れてしまい、そのまま当日を迎えてしまった」
と全力で自己開示してくださいました。
それを聞いた他のメンバーが、
「あなたの本気の感想を聞いてとても心が動かされた。自分をさらけ出してくださることがすごいステキだった」
と感想を述べられ、会場内の全員が共感し、あたたかい空気に包まれた瞬間でした。
すべてのグループからの発表が終わったあとは、美保さんからのお話です。
「人が学ぶ時とは、悩んでいたり、苦しい時が本当に学べる時だと思います。
自分の弱さをオープンにすることが、支えあうために大切で、
そのあとにさらなる強さとあたたかさが得られるのだと思います」
という言葉で締めくくられました。
会場の熱は冷めることなく懇親会へと突入し、
案の定、みなさん話が尽きないまま、4回目となる今年のまなび―も無事に終了となりました。
(O.T)
報告会を終えて感じたことをManabeeサポーターが書きました。
「自己開示、自分との対話。Manabee報告会で感じたこと」