【Manabee Aチーム共育プログラム】こどもりぐらしキャラクター大募集

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今年度Manabeeプログラム受講者のみなさんに
こどもの森の子どもたちに向けて、共育プログラムを実施していただきました。

 

Manabeeプログラムとは、
箕面こどもの森学園20年の歴史の中で培ってきた
こどもまんなかの学びの場づくり4つのエッセンス(自己肯定感・自己決定・対話・ESD)を共有し、
対話やアクティビティを通して体験的に学んでいただくプログラムです。

 

今回はManabee  Aチームのみなさんの実践報告です。
以下、Aチームのメンバーが書いてくださった文章を掲載いたします。

 

 


自己肯定感、自己決定に
焦点をおいたプログラムに。

Aチームは、「自分自身をキャラクターに表現して、キャラカードを作成する」という共育プログラムを実施しました。

チームでの対話で、メンバーの思いをまとめたところ、

・あたたかい気持ちを渡しあうこと

・自己分析をすることで、弱いところも認め、自己承認ができること

・みんなの中のひとりとして、自分の好きな表現で自分をだすこと

・他の人のことも知って、弱いところも含めて相手を承認すること

をできたらいいねと話し合いました。

 

Manabeeで学んだ4つの要素でいうと、自己肯定感・自己決定に焦点をおいた形になりました。

 

【当日の様子】

当日は8人のこどもたちが参加してくれました。

チームメンバー、こどもたちが順番に自己紹介をしてから、プログラムの説明をしました。そして、プログラムの開始です。

 

・まずは、ペアになって「相手の素敵なところ」、「ありがとうと思っていること」をワークシートにそれぞれ記入します。

相手のことをおもいながら言葉を書いていくペアもあれば、自分の思いを言葉に表現するという事が難しいペアもありました。言葉の出てこないペアのために、「皆んなに助けてほしい」とメンバーが全員に声をかけ、「初めてこの学校に来た時、はじめに◯◯に遊ぼうと声をかけて貰って嬉しかった」と心温まるエピソードを伝えてくれた子もいました。

 

・次にその内容を相手に伝えます。

率直に伝えてくれる子もいれば、照れて伝えられなかったり、紙を渡すだけの子もいました。

 

・ペアワークが終了し、次は自分と向き合う為の「自分ってどんな人?シート」を記入します。

 

書きたい項目から書いてもらって、書かない項目があっても良いという説明をしました。

自己分析を言葉で表現することは、相手への言葉を考えるよりも難しそうでした。

自分のいいところも、苦手なことも、とりだすことが難しい子がいただろうし、周りへ表現することに抵抗がある子もいたと思います。

時間が許す限り、わたしたちManabeeチームも関わりながら、みんな一生懸命にいろんな方向に向き合っていたと思います。

 

・いよいよ、キャラクター作成です!

A4の紙に自分のイメージするキャラクターを描きます。予め、キャラクターを作って参加してきてくれた子もいたり、日頃からよく描いてるお気に入りの犬の絵をキャラクターにしたり、飼っていた犬を描いたり。子どもたちは絵を描いている時が一番楽しそうでした。

ただ、それぞれの取り掛かりはじめられる早さも違い、ぎりぎりまで、絵の表現がでてこない子もいました。

その中で、チームメンバーがどうしたらその子の表現を引き出せるか、右往左往しているうちに予定していた時間はどんどんすぎていきました。

完成にこだわらなくていいか、という気持ちになったり、どういう風に終わらせたらいいんだろうかと途方にくれたり、なんとか完成した形をみたい、などのメンバーの思いが錯綜する中、予定では最後の発表を20分でやるところを、終了5分前まで作成時間を延ばすこととなりました。

 

取り掛かりに時間のかかった子も、自分のしたい表現をみつけることができました。

 

・発表の時間です。

発表したい人に発表してもらいました。

時間がなくて完成できなかった子も多かったですが、感想は、「楽しかった」という声が多く聴けました。

Aチームの想像通りに進まなかった共育プログラム、チームメンバーそれぞれがいろんな気持ちを抱えつつ終了しました。

 

【チームでの振り返り】

「囚われ」がキーワードになりました。わたしたちはこどもたちが「時間内に」キャラカードを「完成」することに囚われていました。

Manabeeで学んだ自己肯定感とは、

「何をするか」「どんなことができるか」(Doing)で自分を評価するのではなく、

「ありのままの自分自身でいいと思えること」「ありのままの自分は、いったいどうありたいのかという声を聴くこと」(Being)でした。

わたしたちは、Doing(何をするか)だけを話していて、Being(共育プログラムの土台)を話さなくなっていったことに気づきました。

 

それは、自分たち自身も、期限のある中で、共育プログラムを完成させなければならない、という意識に囚われ、話し合いの中で、違和感やひっかかりを感じても、流してしまったり、時間への配慮をしてあえて声にださなかったり、多数決の意見がいいんだろうと深く考えなくなっていたからでした。

 

「こどもの声をきこう」というテーマでしたが、おとなの、自分自身の声さえも、聴けていなかったのかもしれません。

こどもたちの声をきくためにも、まずは、自分自身の声をきき、それをメンバーに発信していくことが大切だと気づくことができました。

また、相手の声もきき、自分の声と同等に扱っていく難しさも感じました。

チームでものごとを決めていくときに、これからエッセンスとして生かしていけるのではないかと話し合いました。