【スタッフ研修】近くて遠い…⁈韓国招へいプログラムに参加しました

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公益財団法人 ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)が主催する1週間のプログラムに参加してきました!

 

ACCUの招へいプログラムには、これまで何度かコクレオのスタッフが参加してきましたが、今回は日本全国から、公立学校の先生や教育長の方、文科省の方など、教育に携わる人たちが約30名参加していました。

 

日本教職員招へいプログラムって??

本プログラムの目的は、日本の教職員を韓国に派遣し、韓国の教育・文化施設を訪問することで、教職員が相手国に対する理解を深めると共にお互いに学び合い、相手国の教職員や児童生徒との相互理解と友好を促進し、教職員間のネットワークを構築・強化することです。また、プログラム終了後には、教職員が自身の学びを教育現場において生徒・教職員・地域住民等に伝え、国際理解教育・持続可能な開発のための教育(ESD)・地球市民教育(GCED)等を推進する担い手となり、ひいては日韓間の相互理解と友好の促進、そして平和で持続可能な世界の実現に繋げることを目指しています。

   (ACCU参加者ガイドより引用)

 

盛りだくさんのプログラム

韓国にいたのは5日間ですが、その間にぎっしりプログラムが組まれていました。

写真で紹介していきます。

【プログラム一覧】

・講演 「平和の壁を築く韓日の歴史教師の交流」

・講演 「韓国教育の現況と主な懸案」

・講演、ワークショップ 「ユネスコ登録遺産を活用した世界市民教育」

・訪問 ユネスコ世界遺産訪問「宗廟」

・訪問 ソウル文星初等学校(ユネスコスクール)

・訪問 ホームビジット

・訪問 DMZ生態環境訪問(韓半島の分断状況およびDMZ生態に関する説明)

・訪問 ムンサンスオク高校(ユネスコスクール)

・訪問 生物圏保護区、ユネスコ世界地質公園

 

 

〇講演「韓国教育の現況と主な懸案」

子どもの教育の機会を守るために開かれている「ヌルボム学校」を始めて知りました。

学習や遊び、運動、ピアノ、工作など、多様なジャンルで開かれているそう。

 

〇講演「ユネスコ登録遺産を活用した世界市民教育」

ユネスコ登録遺産を使った世界市民教育についてのテキストの開発について伺いました。

広島の「原爆ドーム」も取り上げられています。

取り上げられていた広島の「原爆ドーム」について、質問しているところ。

「生徒にはこの教材を使ってどんな問いを投げかけますか?」

との質問に

「美しいもの、美しさだけが、遺産として残されるべきか?美しさと共に過去の辛い記憶も学ぶ姿勢を伝えています。」

と答えていただきました。

 

〇ワークショップ 「ユネスコ登録遺産を活用した世界市民教育」

実際に韓国の高校で行われている世界市民教育を韓国の先生方と一緒に体験しました。

韓国、日本、中国、ベトナムの端午の違いについて、食べ物や由来、風習などの違いをまとめました。

 

〇ユネスコ世界遺産訪問「宗廟」訪問

韓国の王様などの魂がまつられている宗廟。

メインとなる正殿は工事中でしたが、特別に中に入らせていただくことができました。

代々横へ横へと増築を重ねて、現在は101mもあるそうです。

 

〇ソウル文星初等学校(ユネスコスクール)訪問

4年生のクラスで、日本の伝統文化の授業をして、「福笑い」をやりました。

日本から来た私たちと、韓国の子どもたちが日本文化を使って楽しく一緒に過ごした楽しい時間でした。

 

「Wee クラス」と呼ばれる教室。

学校生活が難しい児童や保護者が相談できる部屋。相談員が常駐しているそうです。

 

給食もいただきました。ビビンバ、おいしかったです!

 

〇ホームビジット

韓国のお宅に招いていただきました。

韓国料理を一緒に食べながら、日本や韓国の文化について、学校についてなど語り合いました。

日本と似ていて、上司からの食事のお誘いを断ったり、雑談をせずにサッと変える若者が多いそうです。

 

〇DMZ生態環境訪問(韓半島の分断状況およびDMZ生態に関する説明)

韓国と北朝鮮との間にあるDMZ(非武装地帯)を訪問しました。

一般の人は立ち入ることができない地域です。

人の活動による影響を受けていないことで、たくさんの自然環境が保護されています。

 

〇ムンサンスオク高校(ユネスコスクール)訪問

ソウル市から少し離れた地域にある私立高校を訪問しました。

AI技術やESDなど、先進的に取り組まれている学校だそうです。

 

〇生物圏保護区、ユネスコ世界地質公園、台風展望台訪問

北朝鮮とのまで800メートルととても近く、自分の目で見ることができました。

こんなにも目と鼻の先の土地に、踏み入れることが難しいということに、日本では感じることのできない不思議な感覚と、戦争の残酷さを感じました。

 

〇番外編

見覚えのあるコンビニもありました。

 

1+1、2+1など、ひとつおまけがつく文化があります。

 

地下鉄には紙の切符がなく、少しの区間乗るのにも、デポジット制のカードを使います。

 

韓国では土用の丑の日には参鶏湯(サムゲタン)を食べるそう。

 

韓国の先生や、ユネスコの方と一緒に「ふるさと」を歌いました。

 

 

あっという間の1週間

この1週間で、韓国と日本の教育の課題ついて、日本と韓国との関係について、文化の違いについてなど、さまざまなことを感じました。

1週間と言うごく短い期間だったので、知りたいと思って持っていったことについても、深いところまでは知ることができませんでした。(やはり言語の壁も大きかったです)

持ち帰ったモヤモヤや、不透明な部分をこれから考えていきたいと思います!

 

(K.Y)