どんなところに住んでみたい?~Manabee共育プログラム Bグループ~

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10月のはじめ、Bグループの共育プログラムを行いました。
冷たい雨の降るあいにくのお天気でしたが、家庭や学業、仕事の事情をやりくりし、5人のメンバーが集まりました。


Bグループのテーマは、「どんなところに住んでみたい?~私と皆の住んでみたい場所をつくろう!」。高学年クラスの子どもたちを対象に、私もみんなも共に暮らせる場所とはどんなところかを考えます。
学校から借りた工作用品や持ち寄った用具を並べて準備を整え、今の気持ちを共有してチェックイン。時間前から早速子どもたちが、会場のホールに入ってきます。慌ててチーム分けのカードを配り、名札をつけてもらって、チームのファシリテーターのまわりに集まってもらいました。
子どもたちが揃うと、まずはメンバーの自己紹介。導入として、絵本『楽園のむこうがわ』(ノリタケ・ユキコ、椎名かおる)の朗読がはじまります。メンバーが提案してくれた、素敵な絵本です。さらにプロジェクターで、世界の住まいや町を紹介しながら、あなただったらどんなところに住んでみたい?、とイメージを膨らませていきます。


いよいよワークの開始です。まずは一人一人に、自分が暮らすために必要だと思う場所や施設を、大きな付箋に書いて挙げていってもらいます。コンビニ、本屋、サッカー場、スーパー銭湯、学校。さらには森、ベンチ、海、無人島、タイムマシンまで、時間がたつにつれて盛り上がり、たくさんのアイデアがでました。


続いてそれぞれのチームでアイデアをシェアし、模造紙に配置しながら、「私とみんなが住んでみたい場所」を紙の上にデザインしていきます。チーム毎にカラーがあり、まずは似た要素をまとめてみたり、建物のイラストから慎重に配置していったり、いきなりペンで書きはじめる派など、それぞれの持ち味が出てきました。ファシリテーターは、子どもたちに声をかけたり、見守りながら、チームのアイデアを引き出し支援していきました。
休み時間の過ごし方も、チームそれぞれ。作業を続けていたり、休んだり、他のチームを見に行ったり、思い思いに過ごします。


次のワークでは、自分たち以外の人たち、ここにいない外部の視点について考えてもらいます。子どもたちの町に、こんな人やこんな場所が欲しい人が引っ越して来たら何が必要かな、という問い(私たちはニーズカードと呼んでいます)を手渡していきました。例えば、病気や障害のある人、仕事も子育てもしている人、あるいは芸術に触れあえる場所や、のんびりごろごろ美味しいものが食べられる場所が欲しい、等々。子どもたち自身とは異なるニーズを持った人々の存在に気づいてほしい、という意図からの提案です。
ニーズカードを手に、子どもたちの話し合いはより活発になり、たくさんの人が住んでいて子育てをシェアできる「みんなの家」や、商店街で買ったものをすぐそばの公園でのんびり食べられるなどのアイデアがでました。しかしながら、自分たちの身近にいない人たちのニーズを具体的に思い浮かべるのは、なかなか難しいようでした。こちらの準備が足りなかった、さらに深められる部分だったと思います。
さて、最後は全体に向けての発表です。チームで作り上げた「私とみんなの住んでみたい場所」に名前をつけて、それを紹介していきます。それぞれのチームが、盛り込んだすべてのアイデアを話したい気持ちでいっぱいで、時間ぎりぎりまで全員が耳を傾けました。


あっという間に時は過ぎ、子どもたちがクラスへ帰ると、ホールは夢のあとのようです。片づけを済ませ、振り返りのためにメンバーが再び集まりました。


たった1か月前に、Bグループが初めて顔を合わせてから、私たちは毎週末オンライン上で集まり、共育プログラム実施に向けて話し合い、私たち自身の関係をも深めてきました。そしてプログラム当日に顔を合わせた時には、このメンバーならできるという安心感が生まれていました。

の共育プログラムは、思ったようにはいかなかったところもありましたが、何より
子どもたちが楽しんでワークに子を見ることができたこと、そして子どもたち
とファシリテーター方の個性があわさった素らしい作品ができたことは、大きな収穫
になったと思います。(MM)