「自分で考え自分で決める~民主的な学びのつくりかた~」
Manabeeプログラム第2回目を行いました。
今回も、第1回目に引き続き、Manabeeサポーターのてらちゃんが当日の様子を書いてくれました。
(第1回目「being~存在そのものに価値がある~」のブログはこちら)
ではさっそくどうぞ!
あなたは、他人軸に囚われていませんか?
今回のテーマ『自分の人生は自分がつくる』を切っ掛けに、
自己決定について学びました。
前回の第1回目のテーマである『being~存在そのものに価値がある~』から、
引き続いて『他人軸と自分軸』を振り返り、自分の在り方や考え方を、
リアル参加が14人、ZOOMでの参加が21人の計35名で考えてケースワークを通して学びました。
自分軸で選択するということは、世間のモノサシでなく、
自分のワクワク(自己肯定感)を大切に生きていくことが、
自己決定をしていくことにつながります。
まず、あゆさんから自己決定について説明がありました。
『人生は選択の連続』であり、『他人軸ではなく自分軸で選択することで、自己決定ができる』、
と説明がありました。
自己決定をするためには、自由が必要であるけれども、
今の子どもたちには自由が少ない世の中。
自由がなければ、自分では選べないのです。
例えば、『学校に行くものだ、子どもは勉強がしごと』など、
枠の中で生きているので、【いつしか子どもにその囚われが身についていきます。】
決められているばかりだと、依存的になり、思考力も低下し、
人によっては反抗的にもなることもあります。
子どもが自己決定できるために、おとなができることは、
『考え方の枠を広げる、枠を減らす、枠をなくすこと』です。
また、子どもにはたらきかけるまえに、【まずはおとなが自己決定して生きること】、
それが大切であると教えていただきました。
自己決定のプロセスとして、『7つの習慣』である著者『スティーブン・コヴィー』の伝えに、
『主体性を発揮する』があります。
外から受けた刺激(事象)を受け、自分の囚われに無自覚に反応すると、その思い癖や価値観から自分のいつものパターンに陥り、生きづらさを体験することになります。
まずは、主体的な反応を選択できるように、
『刺激と反応の間に隙間を作り、自分の考えで反応を選ぶ』が、
大切であると教えていただきました。
自分軸で生きることに妨げになることは、囚われた自分のせまい視野で決めることや、
囚われに無自覚なまま決めていることです。
例えば、『~ねばならない』、『~すべき』、『当然こうである』など。
その考えが、生きづらさや、がまん、あきらめの源になります。
その考え方を変えて、『自分軸で決める』ことが大切です。
例えば、『こうしよう!』、『~したい!』、『ワクワクする!』などです。
それが、主体的に生きること、納得して生きていくことにつながります。
特に重要なことは『おとなが囚われから解放されるほどに、
子どももより自由に自己決定ができるようになる』ことです。
おとなの在り方は『子どもを尊重し、対等である』ことと、
『子どもは測り知れない他者である』と考えを持つことです。
例えば、親御さんの中に『母親だからこそ、子どものことは何でも分かっています!』と、
話す人もいますが、本当にそうでしょうか。
子どもは測り知れない他者と認知して、接することが大切なのです。
グループワークをする前に、みほさんからこどもの森の中であった出来事の紹介がありました。
小学部の低学年での『マスクについて考える。』
このご時世なので、マスクをつけることを、学校側がお願いをしています。
ただ、マスクが学校に落ちていることがあり、子どもからそれが嫌だという声が上がりました。
そこで、その子がクラス集会の議案に上げ、全員で話し合うことになりました。
話し合いの中で、「マスクは暑くて気持ち悪い」「はずして、忘れちゃう」と言った意見が出る中、
「本当はどうしたい?」と問いかけ、最終的に次の4つの解決案が考えられました。
1、鼻だけ出す
2、スポーツするときははずす
3、ソーシャルディスタンスが保てるときははずす
4、マスクはしない
その4つの案をスタッフ会議に提案し、スタッフ全員で子どもたちの声を聴き、検討しました。
※現在も今後の方針を模索中とのこと。
私が感じたのは、子どもたちのことを尊重し、対等な立場だからこそできることなので、
この文化が、世に広まれば、もっとおとなが考え、創意工夫ができるのではと思いました。
最後に、自分軸のワークである二つのケースについて話していきます。
ケース1は親御さんの立場になって、
息子が年長の頃から小学校4年生まで続けてきた習い事のピアノを、
『友だちと遊びたいからやめたい』と聞いたときに何を伝えるかを話し合うディスカッション。
ケース2はある親子が学校にランドセルでなくリュックで登校したいと話があり、
その親子に対して何を伝えるかのディスカッションをしました。
参加者の中には親御さんや教師の方もいらっしゃり、当事者だからこその、
葛藤や想いをどう伝えようかととても悩んでいました。
ただ、グループワークの前に、あゆみさんやみほさんから伝えていただいた、
自分軸、自己決定の内容を思い直し、新しい選択ができるのかと模索して、
全力で取り組んでいました。
今回のManabeeを通して、振り返りのシェアでこんな話が出てきました。
『今回のケースは誰の意見かを考えて、相手を尊重し対話をしなければならないと感じた。』
『おとなになるにつれて、自己決定するチャンスが減っていき、自分軸でいることが少なくなってくる。』
『子どもの自己決定する力は生まれて直ぐからあるのに、おとなが決定権を奪っているのでは?』
『親や先生の立場であれば、子どもの気持ちを整理できるように話ができたら良いと感じた。』
という、相手の立場に寄り添うなどの意見がありました。
まとめとして、あゆみさんから素敵なことを教えていただきました。
『~すべき』という言葉を『~することにこしたことはない』に変えてみれば
ちょっと緩む感じがしませんか?と提案してくれました。
自己肯定感も『自己肯定感は高いに越したことはない、ただ、低い自分でも』と、
そう思えることが本当の自己肯定感なのだと教わりました。
(T.T)
<第3回目以降の参加者を募集中です!>
残席わずか。お早めにお申し込みください。
詳細は以下をご覧ください。
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Manabeeプログラムでは、
オルタナティブスクール「箕面こどもの森学園」の17年の実践をもとに、
主体的で民主的な学びのあり方を、みなさんと一緒に対話しながら学んでいきます。
【概 要】
全4講座 7/19、7/26、8/2、8/9
Manabee4つのエッセンスを知る、体感する、深める
*すべてオンラインでのご参加となります*
この講座は、
「自分で考え自分で決める~民主的な学びのつくりかた~」という半年間のプログラムの前半部分にご参加いただくものです。
【お申込み先】
こちらのサイトからお申込みください。
【Manabee 4つのエッセンス】
*子どもが意欲的に学習に取り組む<自己肯定感>
*主体性を持って自分の意思で学ぶ<自己決定>
*対話の中で能動的に活動しながら学ぶ<対話>
*その成果を活用して社会に貢献していく<ESD>
【日 程】
講座①「being~存在そのものに価値がある~」(終了しました)
7/19(日) 14:00~17:00
講座➁「自分の人生は自分がつくる」(終了しました)
7/26(日) 14:00~17:00
講座➂「相手を受け止め、自分を伝える」
8/ 2(日) 14:00~17:00
講座➃「つながる時代のはじめの一歩」
8/ 9(日) 14:00~17:00
【参加費】
一般 3,000円
学生 1,500円(割引コード「gakusei」)
(30歳以上の学生の方は「一般」となります)
【定 員】(先着順)
各回とも 10名(オンライン)→20名に増席いたしました!
【こんな人にオススメ】
・子どもがいきいきと学ぶ場を作りたい方
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【ご注意】
今後、コロナウイルスの影響などにより、やむを得ず講座を中止する場合が考えられます。
ご了承ください。
【主催・お問合せ】
認定NPO法人コクレオの森(箕面こどもの森学園)
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