こどもの森の学びのエッセンスをお伝えする「学び場コーディネーターManabeeプログラム」。
大阪ガスさんのソーシャルデザインという活動で、9000人以上の方々の共感を得ることができ、
おかげさまで大阪ガスさんより助成をいただき、このたび参加費無料で実施されました!
連続4回の講座の第2回目の様子を、Manabeeサポーターの礼さんに書いていただきました。
第1回目の「自己肯定感」(第1回目のブログはこちら)に引き続き約30名の方が参加してくださいました。
学校関係の方、子育て中のママさん、学生さん、地域コミュニティで活動されている方、これからフリースクールを作ろうとされている方、立場は違えど、好奇心と問題意識を持って行動されている方ばかりでした。
当日のプログラムは下記の通り。参加者の皆さんと「自己決定」をテーマに深めて行きました。
①全体説明(全体の流れ、コクレオの森の紹介をManabeeサポーターでもあり保護者でもあるよしゆきさんより)
②ハッピータイム(6つのグループに分かれて「今の気持ち」を中心に自己紹介)
③「自己決定」についてあゆさんより話題提供
④「こどもが決めること」「おとなが決めること」のグループワーク
・個人ワークの後、グループでシェア
・グループ毎に発表
⑤全体の振り返り(個人で振り返り、グループでシェア)
⑥クロージング
重要なポイントを中心に振り返ります。
③「自己決定」についてあゆさんより話題提供
(例)こどもと一緒にレストランに行った時、誰がお店を決めますか?誰がメニューを決めますか??
お店:おとな メニュー:おとな → 自己決定「低」 勝手に決められた・・・
お店:おとな メニュー:こども → 自己決定「中」 好きなメニューは選べた・・・
お店:こども メニュー:こども → 自己決定「高」 行きたい店もメニューも選べた!
自分で決めると【自分軸】・・・どうしたいか?どうありたいか?の「考える力」「選びとる力」がつく
決められるばかりだと・・・【他人軸】・・・自分の存在は?と不信になり「依存的」「反抗的」「思考力低下」になる
レストランの例から自分で決める事=自分軸で生きることの重要性を教わりました。
また、「考える」→「決める」→「実行する」→「振り返る」→「考える」・・・の「主体的」学びのサイクルもこどもの森学園の実際の学習の事例を交えて理解を深めました。
【こどもの森学園の事例】
・学ぶものを決める・・・学校見学→体験入学→入学したいか?をこどもが決める
・学ぶ内容、学びのベースを決める・・・基礎学習計画を基に「計画→学習→振り返り→フィードバック」のサイクルを自分達で決める
・やりたいこと、自分の役割を決める・・・体育祭は場所、種目等の企画から当日の役割まで自分達で決める
「自己決定」を軸に「安心して失敗できる」「自分は尊重されている」学びの場だと再認識しました。
続いて④「こどもが決めること」「おとなが決めること」のグループワークです。
皆さんの場やテーマ(学校のクラス・家庭・地域コミュニティ等)において「こどもが決めること(左側)」「おとなが決めること(右側)」を付箋に書いて各自のシートに貼ってもらいます。
最初は、こどもとおとなって?決めること?分けられるかな??との声もありましたが、Manabeeサポーターのアドバイスも聞きながらわきあいあいとしたワークとなりました。
個人ワークの後はグループ内でシェア。「こうすればもっとうまく行くのでは?」「同じ経験したからむっちゃわかる!」と熱く盛り上がるのも醍醐味です。
各グループの内容を全体にシェア頂いたのは下記の通りです。
・そもそも、こどもとおとなを分ける必要はあるのか?
・ワークをしているうちに「これはこどもにやってもらおう」と気付かされた
・どちらでも良い内容(シートでは真ん中)があることに気付いた
・「みんなで決める」ことも大切
また、事前に想定していなかった?ワークの枠を超えた声も多数ありました。
・自由と常識&当たり前のバランス(見極め)が難しい
・おとなは自己決定できているのか?できてないことをこどもに求めるのは難しい
・失敗を許さない社会(不祥事・バッシング等)では無く、ワクワク&チャレンジできるんだ!とおとなが背中で示さねば変わらない
・こどもから見たおとなって?を真剣に考えなければ!
・命や危険に関わること以外はこどもの自己決定に任せれば良い
・こどもおとな関係なく、自分のことしか自己決定できない
・家庭の価値観(当たり前やこだわり)を共有できているか?も重要
おとなが偉いわけでは無い。一定の枠の中で自己決定=自由の広さを広げ、深さを深めて行きたいですね。
最後の振り返りであゆさんから
その事象は誰の問題なのか?(こども?おとな?みんな?)によっても捉え方が変わってくるとの話しがありました。
こどもの年齢・経験・興味度合いに応じて小さな成功体験を積み重ねつつ、おとなの価値観(常識や当たり前)を押し付けることなく「対話」を通じて日々深化させて行く。地道な「対話」の積み重ねにより育んで行くものだと感じました。
そして、第3回目のテーマは「対話」です!
次回も皆さんにお会い出来ることを楽しみにしています!
(R・N)