認定NPO法人コクレオの森が運営する箕面こどもの森学園は学校教育法一条に当てはまる学校(一条校)ではない学校で、制度上はフリースクールにあたります。その中でも学校としての理念を明確に掲げて独自のカリキュラムで運営している学校をオルタナティブスクールと呼んでいます。
20年以上オルタナティブスクールとして運営してきましたが、その間に各地でいろんなスクールが開校されました。特に近年は視察的な見学も増え、コクレオシェアの事業からも立ち上げる人がたくさんいて、確実に数が増えている感覚があります。
そんな中、神奈川県で湘南ホクレア学園を立ち上げた小針さんが呼びかけて「一般財団法人オルタナティブスクール・ジャパン」という団体ができました。
そして去年はオンラインでフェスを開催し、多くの人が集まり、今年は初のリアル開催のイベントが行われました。
2日に渡るプログラムで、
<1日目>オルタナティブスクール実践者による「サミット&フォーラム」
<2日目>一般に公開した「フェス」
という形のイベントでした。
未来を共に創っていくつながりを強くした「サミット&フォーラム」
1日目はスクール代表者による未来会議のサミットと、現場スタッフによる課題共有をするフォーラムが、同じ会場で同時に行われました。

スクール代表者による【サミット】では、以下の6つの行動宣言が採択されました。
1. サステナブルサポーター制度
国や自治体に依存せずにスクールが持続可能に運営できる仕組みづくり
2. マネジメント・シェアードサービス
経営の効率化・共同化を図る仕組みの整備
3. 人材エントリーシステム
現場を支えるラーニングキャプテンが集う人材バンクの構築
4. ASJアカデミア
各校が持つ研修やセミナーを共有し学び合うプラットフォーム
5. ASJ認定校制度
オルタナティブスクールへの信頼と社会的認知を高める仕組み
6. 全国大会の定例化
この大会を毎年、全国各地で持ち回り開催する体制づくり
そして、現場スタッフが集う【フォーラム】では、日々の実践をもとに課題を共有し、現場からのアクションプランを発表しました。

想いや現状を共有し、よりよくしていくためのアイデアを出し合ったり、今後のことについて考えたりして、リアルに顔を合わせることによって確実につながりを強くした「サミット&フォーラム」でした。
夜も交流会が開かれ、たくさんお話をして親交を深めました。
学びの多様性を実感する「フェス」

2日目はいよいよ一般の参加者に開かれたフェスティバルを開催。
参加校である10校がブースを出して個別の説明や相談ができる他、パネルディスカッションを2つ実施し、会場を巻き込んでオルタナティブスクールを巡る話題について深める機会になりました。
参加したオルタナティブスクールスクールは以下の10校でした。
●インフィニティ国際学院(北海道上川町)
●ヒミツキチ森学園(神奈川県葉山町)
●オルタナティブスクールFRASCO(神奈川県逗子市)
●湘南ホクレア学園(神奈川県藤沢市)
●学び舎トーカ(東京都世田谷区・目黒区・大田区)
●藤枝みんなのミライ楽校(静岡県藤枝市)
●自由学舎EUREKA(富山県富山市)
●ラーンネット・グローバルスクール(兵庫県神戸市)
●箕面こどもの森学園(大阪府箕面市)
●モンテッソーリ・エレメンタリースクール北九州(福岡県北九州市)
どれくらいの人がブースに来てくれるのか予想できませんでしたが、始まってみれば途切れることなく人が訪れ、用意した資料は早々になくなるという大盛況でした。


パネルディスカッションは現場スタッフによるセッションと代表者によるセッションがあり、どちらもいろんなテーマで話が繰り広げられて盛り上がっていました。



この2日間で確実に何かが動き出した感じがします。
これから20年以上箕面こどもの森学園を運営してきたコクレオの森が、オルタナティブスクールの広がりの中でどのような役割を担うのか、が問われています。(J.S.)