子どもをまるごと受け止める。子育てカフェ、新シーズンスタート!

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自己肯定感は生きる土台。
そのことをお伝えする子育てカフェ、今年度も新たなシーズンがスタートしました!

 

 「自己肯定感」という言葉、この数年ですっかり定着してきた感がありますね。
ですが、使う人によって言葉の意味が少し違ってたりすることがあるんですね。
専門家の方の中にも、「自己肯定感は高すぎず、低すぎずがよい」とおっしゃる方もいらっしゃいます。

子育てカフェでは、
「自己肯定感は心の土台。幸せな人生を異来るために最も必要なもの」
「あるがままの自分をまるごとオッケーすること」
とお伝えしています。
ですので、高すぎるということはない、というのがわたしたちの考えです。  

 


さて、第1回目のテーマは「自己肯定感の本当の意味」です。

 子どもが自信を持つときって、どんなときでしょう?

成績がクラスで1番になったとき
先生にほめられたとき
「かわいい」って人から言われたとき
SNSでいいねがたくさんついたとき・・・

うれしくて、自分ってイケてるって思えることでしょう。

このように、
何かができる(Doing)、
何かを持っている(Having)
という根拠で自信はつきます。

ですが、
このDoingやHavingによる自信は、それがなくなったらあっという間に崩れてしまいます。
とってももろい自信なのです。

 

 

逆に、崩れない自信もあります。

それは「存在(Being)」への自信です。

 

何かができるからとか、 持っているからではなく、
ただ自分が存在していること、あるがままのでこぼこな自分でいいんだと思える心。
それが「自己肯定感」です。

どんな自分もそれが自分なんだ。 イケてないところも含めて、自分は自分。
そんな自分で生きていていいんだ。
自己肯定感は、「ALL OK」の世界なのです。

 

   

今、日本では、不登校や引きこもりを始めとする、子どもをめぐる様々な問題があります。
それらの問題のねっこにあるもの、それは自己肯定感の低さなんです。
今の子どもたちは、自己肯定感が低いために、とてもしんどい人生を歩んでいるのです。

 

日本はこんなに豊かな国なのに、なぜ、自己肯定感が育たないのでしょう?

 
ひとはみな、それぞれの個性(でこぼこ)を持って生まれてきます。
生まれた時は、ただそこにいるだけで愛されていました。
泣けばあやしてもらい、おむつを替えてもらい、おっぱいをもらって
愛をからだいっぱいに受け取っていました。

「そんな弱弱しい声では、おっぱいをあげないよ」とか
「もっと早くハイハイしなさい」
なんて、赤ちゃんに言わないですよね(笑)

そうして子どもが大きくなるにつれて、親は子どもにしつけをし始めます。
それは、子どもがこの人間社会で生きていくために必要なことだからです。

「トイレでおしっこやうんちができるように」
「お友だちとなかよくできるように」
「信号を守れるように」

子どもに社会性を身に着けさせることは、とても大切です。
ですが、現代社会においては、ちょっとそちらに意識が偏りすぎているのではないかと思うのです。
社会に出て競争に負けないように、
いろんなことができるようにならなければ、人よりたくさん持たせなければと
DoingやHavingにばかり力を注いでしまっているのです。

そんな親の態度や行動は、もちろん子どもの幸せを願う親心なのですが、
実はその裏側で、
子どもに 「でこぼこのままではダメ」 「今のあなたではダメ」 という否定のメッセージを送っていることになるのです。

だから子どもの自己肯定感は育たないのです。

 

 
ではなぜ、親はDoingやHavingにばかり目が行ってしまうのでしょうか?

 

DoingやHavingは実際に目に見えるから、ということです。
何かができるようになるとか、何かを持っていることは、目に見えてわかりやすいからです。

Being(存在)は心のことと言い換えることができます。
心は肉眼では見えないですよね。
ですから、そうなってしまうのです。

子どもの自己肯定感を育てるためには、肉眼ではなく、心の目で子どもを見るということが大切なんです。
子どもの欠けているところを肉眼で見ている時、わたしたちの中にあるのは「恐れ・不安」です。
このままではちゃんと育たないんじゃないか、という未来への不安が起こっています。
このように「恐れ・不安」ベースで子どもに接すると、子どもは「今の自分ではダメ」と自分を否定してしまうので、子どもが持っている本来の力を発揮することができなくなります。

 

子どもを心の目で見てみましょう。

 

その子のでこぼこを、あるがままのそのカタチを見て、
「ああ、こんなでこぼこでも大丈夫。この子はこの子でいいんだ」
そう思えた時、その想いが子どもに伝わって、子どもの自己肯定感が育ちます。

あるがまままるごとオッケーする。
その時、わたしたちの中にあるのは「愛」です。
「愛」ベースで接すると、子どもが本来持つ力が発揮されるのです。

させようさせようとすると力を奪い、 そのままでいいよと受容すると力が発揮される。
心とはほんとうにふしぎですね。  

 


講座では後半、自分の日常の子どもとの関わりが「愛」ベースか「恐れ」ベースか、ということについて対話のワークをしていただきました。

 

以下、参加者のみなさんの気づきと感想です。

・DoingとHavingの話、衝撃でした。愛と恐れのはざまにいる時があります。
・これがよその子だったら、と考えてみるといいかも。
・自分に余裕がないときに恐れが出てくる。まずは自分に愛を向け、自分のごきげんをとる
・究極「生きてさえいてくれればいい」と思うと、ほっと力が抜けました。
・ドラえもんに出てくるしずかちゃんの声かけをまねして、まずは「それ、いいわね」と受け止める
・この子は大丈夫、と信じ切る。

印象的だったお話がありました。
それは、お子さんが不登校で、家でゲームやYouTubeばかり見ていて不安になったときに、ある方から言われたことばでした。
「そんな時はイメージをしてみるといいですよ。 木がどんどん育っていくイメージを。
親は土の中でただ栄養をあげているだけです。」

心の目で見る、とは、まさにそういうことですね。
幹を太くさせようとか葉っぱを茂らせようとか(Doing、Having)にやっきになるのではなく、 見えない部分、ねっこに栄養を与えること。
そうすることで、子どもは元気になり、 いきいきと自分の人生を生きていくようになります。

(A.M)

 


次回のお知らせ

★オンライン「子育てカフェ」(昼の部)

シーズン1「子どもの自己肯定感」
第2回 5月11日(水) 「甘え」と「甘やかし」どう違う?
第3回 6月14日(水)  ご存知ですか?「聴くこと」は子どもの自己肯定感を育む、ということ
第4回 7月12日(水)  自分で決めるとやる気が出る!

時 間:10時~12時

詳細&お申込:https://kosodatecafe2023-1.peatix.com/  

 

★夜の部がスタート!オンライン「子育てBAR」

シーズン1「子どもの自己肯定感」
第1回 4月20日(木) 自己肯定感の本当の意味
第2回 5月18日(木) 「甘え」と「甘やかし」どう違う?
第3回 6月22日(木)  ご存知ですか?「聴くこと」は子どもの自己肯定感を育む、ということ
第4回 7月20日(木)  自分で決めるとやる気が出る!

時 間:20時~22時

詳細&お申込:https://kosodatebar2023-1.peatix.com/