Manabee講座2回目はリアルとオンラインのハイブリット開催でした!
「学ぶと生きるをデザインする」と題して、自己決定~主体的に生きる事~について学びました。自己決定は、自己肯定感にもつながる重要なテーマです!
まずは、大切な「自分軸と他人軸」のお話をあゆさんから。
人生は日々、選択の連続です。何を着るか、何を食べるか、宿題をするのかしないのか、進学も就職も結婚も、大きいものから小さいものまですべて選択です。
例えば「大人に言われたことを言われたとおりできる子」というのは、一見「いい子」だけれど、自分軸では判断できていない「他人軸」の状態だと言えます。
大人も子どもも、人に決められるばかりですごしていると、
・依存的になる
・思考力低下
・反抗的になる
・無気力になる
そして、自分のことがわからない状態に陥ってしまう危険性があるそうです。
テストでいい点をとりたい、何かの競争で順位を上げたい、というのも、「ものさしが自分の外にある」状態なので、自分で選んでいるようで、他人軸になっているそうです。大人として、子どもと関わるときに気を付けたいポイントだなと思います。
また、自分で選んでいるつもりでも、
実は「~ねばならない」「~すべき」「当然こうである」という囚われた視野で決めてしまう場合もあります。例えば「子育てや家事は母親がたくさんやるべき」「納得いかないルールでも、文句を言わずに従うものだ」など、一人一人違った囚われを抱えていて、自分自身がそれに気づかずに選択をしていると、
・生きづらさ
・がまん
・あきらめ
・人のせい
などネガティブな感情や結果につながっていってしまいます。
一方、囚われからも解放された状態「自分軸」で決めることができると、
・主体的に生きること
・納得して生きていくこと
・選択が失敗しても、成功しても、結果に責任を持つこと
と、とてもポジティブな生き方ができるようになります。
あゆさんのお話の後には、この春に公立の中学校を退職し、コクレオのスタッフとなったどいちゃんのストーリーを聞きました。
どいちゃんが、様々な葛藤の中から自分の人生を自分軸で選び、今とっても納得してわくわくして日々を過ごしているというお話で、とてもキラキラ楽しそうな姿が本当に素敵でした!
今回は「自分軸」に関する2つの落とし穴のことも学びました。
一つ目は、自主性と主体性の違い。
決められた活動を、決められたルールの中で、積極的に取り組んでいる人がいたら、
それは、「自主的に」動いている状態で、主体的な状態ではないのです。
主体的に活動するというのは、何をするのか、何を学ぶのか、それをどうやってするのか、そこから自分で選択していく姿をいうということです。
今、多くの学校現場で子どもの「主体性」が評価されようとしているので、関わっている人はこのことをしっかり理解したほうがいいのではないかなあと感じました。評価されるということがわかった瞬間から「主体性」は「主体性」ではなくなってしまうのでは??などと考えました。
二つ目の落とし穴は、本当はやってみたいこと、(もしくはやめたいこと)があるけれど、できない理由を自らみつけてブレーキをかけてしまう傾向を、私たちは持っているということ。
例えば「自分さえ我慢すればうまく回る」「自分が辞めたらみんなが困る」などなど。
このブレーキに気づき、勇気をもって一歩踏み出すことで、人生が自分のものへと変化していく…。
大人が自分の人生を生きられれば、子どもが自分の人生を生きようとする姿も大切にできるはず!
ということで今回は「心の声を聴くワーク」をしました。
日常の中で、本音を隠したり我慢した経験を思い出して、本当はどうしたい?どんなブレーキがかかった?と、まずは一人一人が自分で自分の心の声を聴く時間。
そして、4,5名のグループにわかれてその内容をシェアし、意見を交流しました。
私はオンライングループ1のファシリテーターをしていましたが、参加者さんの活発な対話でとても楽しい時間となりました。
・ブレーキがかかっている状態に、まず気づくことが大事だね。
・これは一人では気づくのが大変だから、対話することってとても大事。
・ブレーキが外せない時、そのブレーキには意味があるんだと思う。
・ブレーキがかかっている時期だって、無駄じゃない。
・子どもが余計な囚われを持たないように、ブレーキを増やさないように気を付けてかかわりたい。
・「やりたい」という声も大事だけど、「やりたくない」という声も、大事にしたい。
・自己決定と自分勝手の違いって何だろう。
話題はとても深いところまで行きましたが、参加者さん同士がお互いにエンパワーしあっているような、あたたかな、素敵な対話の時間になりました。
参加者の皆様、どうもありがとうございました!またお会いできるのを楽しみにしております!
*こどもの森で子どもたちがどんなふうに自己決定を重ねているのか、配布した資料にありますので、受講者の方はぜひご覧ください!
これは私の主観ですが、子どもの森に通っている子どもたちは「自分の気持ち」を素直に出せる子がとても多く、「やりたい」「やりたくない」「嫌だ」という自分の気持ちは、「尊重されてしかるべきだ!」という感覚が身についてるなあ、とよく思います。その分、我が強いというか、ぶつかることも多い気もしますが(笑)それもまたあるがままの姿でしょうか。
環境次第で、子どもってこういう感覚を身に着けることができるんだなあ、と実感する毎日です。
(Y.T manabee サポーター・コクレオの森非常勤スタッフ)
次回以降のインフォメーション
講座➂「民主的な場のあり方~多数決をしない話し合い~」
7/ 17(土) 14:00~17:00
講座➃「SDGsに向かう学び~小さな一歩で地球が変わる~」
8/ 7(土) 14:00~17:00
★★部分参加、申し込み受付中です!★★
https://manabee2021parts.peatix.com/
【こんな人にオススメ】
・子どもがいきいきと学ぶ場を作りたい方
・教育に関心のある学生の方
・教育に携わる社会人の方
・子育て中の方 など