まずは『聴く』から始めよう~こどもの森のハッピーアドバイス~

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5月12日(水)、今年度2回目の子育てカフェを開きました。

今シーズンのテーマは「自然体」です。
「自然体」とは、あるがまま、そのままの自分でそこにいるということ。
あるがままの自分でいいんだ、と思える心。それが「自己肯定感」です。

そして、
自己肯定感を育むために、最もパワフルな方法が
「聴く」
ということ。

逆に言えば、「聴いてもらう体験」が子どもの自己肯定感を育むことにつながるのです。

 

今回は9名の方がご参加くださいました。
オンラインなので、関東や中国地方からも来ていただけるのがいいですね。

今回のメインファシリテーターはわたし、あゆがさせていただきました。

さて、
自己肯定感がある人と低い人って、具体的にどんな感じだと思いますか?

よくプライドが高い人は自己肯定感が高いと勘違いされることがありますが、
実はそうではありません。
プライドが高い人は、あるがままの自分を受けいれられないがために、
「いい自分、強い自分」という鎧をつけていないと立っていられないのです。
本当に自己肯定感がある人は、ダメな自分でも大丈夫と思えているので、
わざわざ鎧を着る必要がないのです。

親がいつも厳しい態度で子育てすると、
子どもの自己肯定感はさがってしまいます。

逆に、親が肯定的・受容的な態度で接すると、
子どもの自己肯定感は育まれます。

「聴く」ことは、子どもをまるごと受容することと言えるでしょう。

 

しかし、わたしたち親は普段、ついつい子どもに否定的な言葉を言ってしまったり、
子どもを思った通りに育てたいと、あれこれ手出し口出ししてしまうもの。
そんな声かけが、親子のコミュニケーションを阻んでしまうことも。

例を出して考えてみましょう。
朝、子どもが「学校に行きたくない」と言ってきたら、みなさんはどうしますか?

たいていの親はこのような反応をするのではないでしょうか。
でも、実はこれらの反応はすべて、子どもとのコミュニケーションを阻んでしまう可能性のあるものなのです。

では、いったいどうすればいいのか。

そう、聞けばいいのです。
まずは、子どもの気持ちや考えを聞いてみること。
そのためには、まず「黙る」ことです。
こちらが話していたら、相手は話ができないですから、これはとても当たり前のことですね。

 

【自己肯定感を育む聴き方】

レベル1,黙る

レベル2,「ふうん、そっかー」とあいづちを打つ

レベル3,「へえ、それで?」と話をうながす

ただ「ふんふん」聞いているだけでも、子どもはうれしくなって話をしてくれるものです。
さらにもっとしっかりと聞くこともできます。

レベル4,子どもの言葉をそのまま繰り返す
「学校行きたくない」→「そっか、学校に行きたくないんだね」

レベル5,子どもの気持ちをくみ取り、伝える
「学校行きたくない」→「学校に行くのが不安なんだね」

ちょうど自分が鏡になったような気分で、子どものことをそのまま映し出すような、そんな聴き方です。
これを「能動的な聞き方」と言います。
このような聞き方で聞いてもらう体験をすると、子どもは、
「親は話を聞いてくれた。自分は話を聞いてもらえる価値のある人間だ」
と感じ、自己肯定感が育まれ、親への信頼感も上がります。

また、まるで鏡に映ったように、自分のことを客観的に捉えることができるので、
「じゃあ、どうしたらいいだろう?」
と自分で考え始め、答えを自分で見つけていくようになります。
自分で見つけた答えなので、やる気も生まれます。

「聴く」ことにより、子どもの自己肯定感を育むことができるだけでなく、
自分で問題を解決する力を身につけ、意欲的に生きていくことができるのです。

 

「聴く」ことのパワフルさについてお伝えした後は、
実際に「聴く」体験をしていただきました。
3人組になって、先ほどの1~5の聴き方を練習していただきました。

 

参加者のみなさんからの気づきと感想です。

・「聴く」は相手に集中すること。心のあり方だと気づきました。
・聞く人が自然体だと、話し手も自然体になる。
・「聴かなくちゃ」と力が入りすぎていた。今までスキルばかりをやっていたことに気づきました。
・「聴く」=「受け入れる」。聞けていない時は、自分をゆるせていないときだと気がつきました。
・これまでは、成功体験をさせることが自信をつけさせることだと思っていた。
・自然体で聞くことが大事だと思いました。

最後にファシリテーターのたづこさんから
「ともにいる。それだけでいいんですよ」
という言葉をいただきました。

みなさんが感じられたように、聞くことはスキルではなく、あり方ですね。
子どもを一人の人として尊重する。
そんな民主的なあり方でいることが、子どもの自己肯定感を育むのでしょう。

(A.M)

 

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*次回以降のお知らせ*

第1回 4/14(水)「自然体ってなに?」(終了しました)
第2回 5/12(水)「まずは『聴く」から始めよう」(終了しました)
第3回 6/9(水)「わたしのすばらしさに気づこう!」
第4回 7/14(水)「わたしの本音の気づき方、伝え方」

時 間:10時~12時
参加費:1500円

定 員:12名
講 師:守安あゆみ(認定子育てHATマイスター*/NPO法人コクレオの森副代表理事)
坂本田鶴子(認定子育てハッピーアドバイザー*/コーチ・カウンセラー)
*子育てハッピーアドバイスの著者である明橋大二医師が提唱する一般社団法人HATの認定資格
ファシリテーター:植木尚美(ことの美代表)

お申込みはこちら
https://kosodatecafe2021-1.peatix.com/

参加申し込み者に、個別にzoomのURLをご連絡いたします。
9:45から部屋を開けます。9:55までに入室してください。

<キャンセルについて>
開催日前日の16時までにお電話にてご連絡ください。
Peatixのキャンセルポリシーに従って手続きを行います。
ご連絡なき場合、キャンセルは致しかねますのでご了承ください。
また講座がスタートした後からの返金も受け付けませんので、あらかじめご了承ください。

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いいところも悪いところもまるごと受け入れ、
わたしはわたしでいいんだと思える心。
それが、自己肯定感です。
自己肯定感を持っている人は、
人生をいきいきと幸せに生きることができます。
子育てカフェでは、子どもの自己肯定感だけでなく、
おとなの自己肯定感も育み、
親子がともに生き、幸せになるためのお手伝いをします。
まずはおとながホッとして、肩の力を抜いてラクになること。
どうぞほっこりしにおいでください。