箕面こどもの森学園の卒業生は、多くの人が高校や大学に進学しています。中には、海外の高校や大学にも進学する人や、大学進学を選ばずに、世界を旅したり、自分の好きなこと(音楽やアートなど)を模索する人もいます。 自分の心の声に耳を傾け、その声に素直に従いながら、自分の進む道を自分で決めている姿に感動します。
僕は子どもの頃から勉強があまり得意な方ではないので、高校進学を考えた時に普通科などは合わないと感じていました。また、勉強よりも自分に興味が湧いたものを伸ばせるような性格だったので、その時に好きだったパソコンなどの技術を伸ばすため、公立の情報系の高校に進学を決めました。
高校では、パソコンの知識を学びながら、毎日を楽しんでいました。情報系のことをするのはとても楽しく、その時の将来の夢はプログラマーでしたが、ある時、友達がギターを勧めてくれて、ギターを始めるようになりました。ギターを弾くうちにどんどん好きになって、作曲家になりたいという気持ちが強くなりました。しかし僕は情報系のことをやっていて良かったなと思います。今やっている作詞作曲に、僕が高校で学んだプログラムの知識を活かして、曲作りに励んでいるからです。 僕はやりたいと思ったことは色々やってきました。
その色々からたくさん学べて、今の自分がいるのではないかなと思います。「自分に興味が湧いたものを伸ばせるような性格」だと気付いたり、やりたいと思ったことを色々やってこられたのも、こどもの森で過ごした時間があったからだと思います。春からは、大阪芸術大学への進学が決まりました。これからは芸術の道を進んでいきたいと思います。
私は高校から大阪を離れて、栃木県にあるサッカーの強豪校へ進学をしました。高校に入り、学んだことはたくさんありましたが、一番の学びは「相手に自分の想いを伝える難しさ」です。サッカーはチーム競技なので、チームの輪や味方のことを考えない発言行動をする選手に対して、良い方向に導いてあげなければなりません。そこで大事になってくるのは、相手に伝えたとしても相手が変わらなければ単なる 自己満足ですし、何の意味もないということ。相手の行動や発言が変化して初めて相手に伝えたと言えます。
実際に「チームのために変わってくれ」と言うのと、相手自身のことを思って「変わった方がいい」と伝えるのでは、様々な相手と話してきた中で圧倒的に後者の方が伝わり、変化してくれると実感しました。これを分かっているかどうかは、組織に大きく影響すると思います。 高校3年間で自分が大きく成長したのは、「相手に自分の想いを伝える難しさ、大切さ」を実感できたことです。
私は通信制の高校に進学し、登校日が少なく暇なのでアルバイトを始めることにしました。まず始めたのは、百貨店の中の魚屋でお寿司を作るアルバイトです。最初は不安で緊張しっぱなしでしたが、優しい職場の方達のおかげで楽しく働くことができました。働く中でトラブルが多くあり、上司はなかなか取り合ってくれなかったのですが、その度にパートさんたちが率先して何度も訴えかけてくれたり、改善方法を見つけて共有してくれていて、私もそんな風に、投げやりではなく自分や周りのために進んで行動できる人になりたい、と感じました。
大人と一緒に働くことは不安や緊張もたくさん感じましたが、勉強になることが多く楽しかったです。他にもいくつかアルバイトを掛け持ちして、とにかく働くことに全力を尽くした3年間でした。
この4月からは音楽系の専門学校へ通います。専門学校では、大人たちだけではなく同世代の友達との思い出をたくさん作りたいです。(笑)。 大好きな音楽に関わることを貪欲に、楽しく学んで実りある学校生活にします。