こどもの森 Q&A
スタッフは子どもの主体的な学びを支援します。この学校は、「子どもは自ら学ぶ意欲をもち、自らの力で学ぶことができる」という学習者中心の教育観に立って、子どもが自分で学ぶ課題を発見し、問題を解決できるよう支援しています。
学習計画は子どもが立てます。教科には「ことば」、「かず」、「テーマ」、「プロジェクト」、「選択プログラム」があります。教科内容の詳細は、小学部・中学部のページをご覧ください。
学校の運営に子どもが参加します。学校での規則や行事などは、全校集会やクラス集会で、民主的に話し合って決め、自由と責任を学んでいきます。意見が分かれた場合は、多数決ではなく、全員が納得するまで話し合いをします。それは、少数者の意見も尊重されなければならないと考えているからです。
校外学習の機会を多く設けています。テーマ学習で学んだことを実際に体験できる場所や施設へ行ったり、遠足、キャンプなど野外に出かける機会をできるだけ多くしています。
学力とは「自ら学ぶ力」と考えています。この学校では、子どもが本来もっている好奇心や探求心を大切にしています。それによって、学ぶ意欲が高まり、学習が楽しく展開されます。将来必要だからといって、決して学ぶことを強制したりはしません。強制すると返って子どもを学びから遠ざけることになります。子どもは得意なことを充分やると、不思議なもので、いままでやらなかったことにも取り組むようになります。大切なのは、学ぶ意欲を刺激する学習環境を整えることです。
読み・書き・計算などは自分のペースでじっくり学んでいきます。「ことば」と「かず」の授業では、月毎の学習目標をスタッフと相談して立てます。その目標に基づいて毎週の学習計画を立てて学びますから、自分のペースで学ぶことができます。学習計画がきちんと立てられ、それを実行できれば、読み・書き・計算のいわゆる基礎学力が身につきます。
表現力が育まれます。ことば共同、ハッピータイムや全校集会、スクールワークや研究発表会など、自分の考えや気持ちを人に適切に表現することを育む機会が多くあります。
思考力、計画力が身につきます。プロジェクトやテーマ学習は、自分の関心のある事柄を徹底的に調べたり、計画したりします。この学校では失敗の経験から学ぶことも重要だと考えているので、スタッフは計画の実行が危ぶまれる場合でも、あえて見ていることがあります。もし失敗したら、その原因を突き止め、再びチャレンジしてもらいたいと思っているからです。そのことによって、本当の思考力、計画力が身につきます。
子どもの自尊感情(自己肯定感)を育てることです。子どもにはその子なりの個性(性格や傾向性)がありますが、それが人に迷惑をかけるのでなければ最大限に尊重されなければなりません。周りの大人が、その子がその子らしく生きられるよう配慮してやることによって、自尊感情(自分が自分のままでいていいのだという自己肯定の気持)が育ちます。自尊感情が順調に育っている子は、自分に自信をもち、他の人と自分を比べて卑下したり、尊大になったりしません。このことは対人関係において大切なことですが、学習面においても重要です。
新1年生は9月~10月の間に、入学申し込みの手続きを完了させてください。それ以外の学年は、空きがあれば体験申込ができますが、基本的にはキャンセル待ちの状態となっています。(空き状況はお問合せください。)入学希望者は5日間の授業体験後、面接を受けていただきます。入学の条件は、本人がこの学校のやり方を理解し入学を希望していること、スタッフや他の子どもとコミュニケーションがとれること、保護者がこの学校のことを理解し、学校の運営に積極的に協力できることです。
この学校は学校教育法で認められた学校ではないので卒業資格は与えられませんが、地元の公立学校に在籍することによって、これまでは在籍校の卒業資格がすべて認められています。なお、この学校での出席日数や授業で学んだことなどを、学期の終わりに在籍校に通知しています。
この学校は、他の学校とは学習方法や評価の仕方が大きく違いますが、学習内容には大差なく、受験に望んでも問題ありません。進学のための特別な授業はありませんが、進学希望の生徒は、自由学習の時間に受験科目を集中的に学ぶことができます。この学校に長く居る子は自ら学ぶ態度や協同性が身についているので、他の学校に入っても適応になんら問題はないでしょう。
高校進学に関しては内申点がつかないので、受験の際に考慮する必要があります。
好きなことを徹底的にやると気持ちに余裕が出てくるので、苦手なことにも取り組もうという意欲が湧いてきます。子どもたちには、1年間の学習目標を立てるときに、小学校6年間で学んでおいた方がよい学習内容の一覧表を提示しています。それによって、いまの自分の学びの状況を把握することができます。多くの子どもは、未達成の科目を自分の計画に取り入れようとしますが、そうでない子どもの場合は、その分を他の分野の学習で補っていきます。
少人数でも人間関係の基本は同じです。少人数であるからこそ、お互いが尊重し合っていかなければなりません。子どもたちは日々の生活のなかでそのことを学んでいます。昔の子どもたちは放課後、近所の子どもと集団で遊んでいました。年上の子はその集団のリーダーとして小さい子たちの面倒をみていましたし、小さい子は大きい子のすることから集団の中でどう振る舞うべきかを学んでいました。この学校では同年齢の子は少ないですが、異年齢集団での遊びや学びは、一般の学校よりも多いと思います。昔の子どもたちのように異年齢集団の中で揉まれるうちに十分に社会性は育っています。
社会性という言葉が、学校の規則を守ったり、他の人たちと協力して何かをするという意味なら、この学校の生活の中で日々実践していることなので、問題はないと思います。また、校外学習が多くありますので、学校以外の人たちと接する機会はむしろこの学校の子の方が多いと思います。
小学部の校舎は2009年3月に建てられました。校舎の延べ面積は434㎡あり、60人くらいの生徒を収容できます。室内環境には気を遣っており、床材に赤松の無垢材を使っており、自然系の塗料が塗ってあります。屋根には太陽光発電のパネルを載せてあり、太陽エネルギーを電気に利用するなどエコロジーに配慮した建物になっています。
隣に小公園があるので、中休みや昼休みの時間にそこに出かけて遊ぶ子もいます。プールは近くにある千里北公園の市民プールを利用しています。
また、2015年12月に3階建の中学部の校舎が建ちました。述べ面積は103㎡あり、図書室と2つの教室があります。
この学校のスタッフになるには、子どもを尊重できることが第一条件です。先生という権威者としてではなく、子どもと対等な一人の人間として向い合うことができる人です。また、子どもの先頭に立ってリードする人よりは、子どもの声をよく聞き、子どものすることを見守ることのできる人の方がこの学校のスタッフに相応しいと考えています。さらにいえば、自分をつくろわずにあるがままの人間として子どもと接することができる人が望ましいと考えています。
認定NPO法人コクレオの森の会員となっていただいて、当団体の運営に積極的かかわっていただければと思っています。特別講師として学習の時間にお話していただいたり、学校行事や校内整備などに参加や協力をお願いすることもあります。
お金や物品のご寄付をいただいたり、生徒募集やイベントの広報や運営にかかわっていただいています。