お味噌汁に入れる野菜を切ろうかな~と用意し始めたころ、ぞろぞろとこどもたちが何人か寄ってきます。

 

「ぼくがやるー!」

「わたしもやりたい…」

 

大きい声で主張する子。

小さい声で、でも「やりたい」気持ちは伝える子。

黙って見ているけどその場に居て、ちゃっかり自分の場所はキープしている子。

 

2つしかないまな板を3人で取り合いです。

 

準備をしながら少し観察していると、

 

「ぼくがやるの!」「わたしも!」と、まだまだ訴えてくるこどもたち。

彼らの目線は私に向いて、大人の私に必死に訴えてきます。

 

(私)「え?私に言われても、あなたたちの困りごとだよねえ?3人でどうしたらいいか相談して決めてね。」

 

一瞬、何とも言えない表情を見せたこどもたち。

 

私は知らんぷりしながら、でも横で彼らがどうするか聞き耳を立てながら準備の続きをしていると、何やら話し合いが始まったようで。

 

「じゃあ順番しよ!ぼくが一番ね!」

「なんで!○○ちゃんだって一番がいい!」

「こう、こう、こうの順番にしたら?」

「え、ちがう…」

 

あーだこーだ言いながら、自分の思いを吐き出し、相手の思いを知り、結局3人で順番を決めたみたい。

 

「まいちゃん、こう、こう、こう、の順番やで!」

 

「そう、分かった。」

 

そう言って、3人の表情を見ながら、それでいいか、納得しているかだけ聞いて彼らの決めたことに従った。

 

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「あなたたちの問題だから、あなたたちで話して決めてね」と言うこと。

 

それは、「あなたたちで決められる力があると信じている」という強いメッセージを伝えられる。

 

こどもが自分で決めたことには彼らの納得感があり、面白いくらいに主体的に、協力的に動く。

 

 

こどもは小さいけれど、ひとりの人。

自分の考えを持っている人。

大人のジャッジがなくたって、自分たちで解決できる力を元々持っている人たち。

 

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ゆったり流れるそらの時間。月二回のペースの中で、この「こどもを信じて待つ」姿勢を貫きたいと改めて身に沁みた、野菜切りのひとコマでした。

 

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(まいちゃん)