研修オフィス・アプロクリエイトの代表をされていて、『理由を探る認知症ケア』という本を出版されています。
在日コリアンのぺさん、高校2年生までは日本名で過ごし、先輩の影響で名前を変えました。 それがどのような影響を及ぼすのか悩んだそうです。でも、自分が変えることで知ってもらえる、共鳴してもらえる、ということを選ぶ経験になったのだそうです。
今日のテーマは”認知症”。
大学を卒業し、公務員試験をうけるが、やはり(国籍で)だめで、介護に携わることに。
初めて認知症の方と接した時、本当に忘れていくことへ戸惑いを感じたそう。ペさんの中ではコーチングと認知症が出会い、繋がり、その人とのコミュニケーションを考えるきっかけになります。
ここで、認知症のイメージは?という問いでペアワーク。
会場からの認知症のイメージはこんな感じでした。
・自分もなるだろうなぁ
・身近な人がなると周りの人も大変そう
・親戚や近所の人に認知症の人がいるのでそのイメージがある
・近い過去を忘れてしまう。被害妄想
世間にはかなり進行した状態のイメージが広まっている印象がある、とペさん。
それはテレビや身近な人の様子が影響しているようです。実際はいろんな段階があり、全て忘れてしまうわけでもないし、全ての人が徘徊したり不可解な行動を取るわけではありません。
人を見ずに現象だけにとらわれてしまい、対症療法になってしまいがち。
これは画一的なアプローチ。
行動には理由がある。それを探り、本質的な解決策を考えていく。
こちらは多種多様。
認知症にもいろんなケースがあるが、一般に多く知られているのは”アルツハイマー型認知症”。記憶が抜けたり、機器の使い方がわからなくなっていったりする過程には、本人の中に混乱や戸惑いがあります。
つまり、どうやったらこの人はわかるのか、ということを探ってくれる人が必要だということ。そのためには、その人に自分のことを知ってもらう必要があります。
今日の熟議のテーマは
「自分が認知症になったら、どんな習慣やこだわりを知っておいてほしいか」
「家庭以外のつながりをどうやって作るか」 の2つです。
熟議を経て、各グループからのシェア。
・実はつながりのない人が助けてくれる。世間はあたたかい。
・多世代のシェアハウスがあれば、助け合える
・身内の介護は辛い、というケースが多い。
・まちごと支える仕組みが必要。
・SNSで発信していれば、履歴を辿ってわかることがある。それを有効活用できないか。
などが出てきました!
最後にペさんからのコメント。
習慣は自分一人では意識しない。出し合うことで、いろんな気付きがある。
そして聴き合うことでコミュニティができる。行きやすい、安心できる場所ができる。たとえ自分は忘れてしまっても、自分のことをわかってくれる人がいると、生きていける。そんな代弁者の存在が大切。
いろんな人が自分のことを知っている状態へ。
それには肩書なしで話せる関係性を築いていくこと。特に男性は地域へ一歩出ることを意識して。
先を見据えて今からできることがたくさんありそうですね。ありがとうございました!
ちなみに、今回からグラフィックレコーディングを取り入れてみました。
ぜひご覧ください!(Y.N)