「教育カフェマラソン」って名前がついてはいるけど、一応「教育」の部分にアクセントがつくはずだよな?
「マラソン」を強調しての人選じゃないよな…?
という疑問を持った参加者がいたかどうかはわからないけれど、今回の「教育カフェマラソン」は、なぜかスポーツ関係者が話題提供者。
サッカー・Jリーグの「京都サンガ」GM(ゼネラルマネージャー)・祖母井秀隆さん。
‘そぼい’じゃなく、‘うばがい’って読む。
このお名前が、後のお話で生き様とつながってくるとは・・・。
ご自身の生きてこられた歩み。
サッカー選手、コーチ、監督、育成部長、GM、・・・。
大学、クラブチーム、海外のチーム、Jリーグ、・・・。
さまざまなグレードで、さまざまな立場で、何10年もの間ずっとサッカーに関わってこられ、エピソードもたくさん。
それも、栄光の軌跡ではなく、つらい思いをした経験、悔しい思いと向き合っていった経験が中心のお話。
後半の熟議テーマに挙げられたのは、
第1ラウンド「日本はスポーツ先進国か?」、
第2ラウンド「日本のスポーツを良くするためには?」。
どこにも「教育」という言葉は出てこない。
でも、熟議が始まると、「学校体育の問題」「部活動の体質」「地域でのクラブなどの不足」といった‘こどもを取り巻く環境’(オトナも含まれているかも)にフォーカスした意見がどんどん出てきた!
ここでふと、ある考えがよぎる。
祖母井さんは「教育」ではなく「サッカー」を語った。
「理念や思想」ではなく「自分のリアルな生き様」を語った。
「成功者としてのサクセスストーリー」ではなく、「迷い葛藤し続けている生身の姿」を語った。
それは、「教育」が「教育」という限られたエリアだけで収斂するものではなく、さまざまな活動や生活の場面と結びついている、いや、人間が生きていくことそのものが「教育」の営みなんだ、と実は静かに語っておられたのかもしれない・・・。
お婆さんに可愛がられたと語る祖母井さん。
そのお婆さんとの関係から「生命を受け継いでいくこと」を学び、ライフテーマとされている祖母井さん。
今回の参加者の皆さんへ、「次の世代に何を受け継いでいきますか?」と問いかけておられたんじゃないだろうか・・・。
そんな思いを反芻する今日この頃。
終了後、祖母井さんと直接言葉を交わしてみた。
「今度、スペシャルオリンピックス(知的「障害」者のスポーツ活動)とのコラボを考えているんです」。
京都サンガのこれからの展望をアツく語る祖母井さんの姿があった。
「教育カフェマラソン」の中での祖母井さんは、間違いなく何も飾っていないリアルな祖母井さんの姿だったんだ、とお伝えしておいて、今回のブログ報告はこれにて終了♪
☆Nissy