今回は、NPO法人ハートフレンド 代表理事・事務局長をされている徳谷章子さんをお招きしました。
はじめの40分ほど、徳谷さんに話題提供をしていただきました。
「ハートフレンド」が生まれた背景のお話から始まりました。
徳谷さんは、先生と子育てを両立されていたとき、育児ノイローゼになられました。治療で回復後、地域の子ども会に参加されました。子ども会では、子どもは卒業するとともに離れ、また親も家庭の事情などで離れ、つながりが消えていく現状を解決するため、約10年前に、「子どもが主人公になる居場所づくり」として誕生しました。
< ハートフレンドの生まれた理由 >
- 親の孤独と不安
- 群れて遊ぶことが激減
- 子どもの顔が見えない
- つながりが生まれない
続いて、「ハートフレンド」の事業内容などをお話いただきました。
「ハードフレンド」は、主に母親が運営する児童館として誕生しました。
約10年近く続いてきた成功の要因として、子どもの遊び場だったのが、大人の交流(つながり)の場にもなったことが挙げられます。
個人団体を法人化するとき、徳谷さんは不安でいっぱいだったそうです。しかし、関わる大人がそれぞれの得意なことでサポートすることで、不安がなくなったとお話されました。
事業としては大きく、「学びのてらこや」「遊びのてらこや」「大人のてらこや」「育児サポート」があります。
子どものてらこやから始まり、参加する大人から自分たちも学びたいとの要望があり、大人のてらこやが生まれました。そして大人のてらこやに参加された人が、子どものてらこやのサポートになり、世代を超えつながりが生まれました。
今年、改修のために寄付を地域に募ったところ、予想をはるかに超える方(278名)からの支援を頂き、始めの「子どもの居場所づくりが、町づくりになった」と強く実感されたとお話がありました。
そしてお話は終わり、今回の熟議の話題は参加者から募りました。
『 地域で人を巻き込むためにはどうしていくか 』
熟議は2つのグループに分かれて、約35分ずつの2回しました。
各グループ、いろいろな視点からこのテーマについて、活発に対話をはかりました。
「あまり関心がなかった人」「巻き込まれている人」「巻き込んでいきたい人」「巻き込まれたい人」など多様な人が対話しました。
私のいたグループの声をいくつか挙げます。
- 徳谷さんのような行動力のリーダーが必要(←徳谷さんご自身はリーダーを否定)
- キーパーソンとの信頼関係は欠かせない
- どこでも同じニーズがある訳ではなく、必要とされている地域で行わないといけない
また、地域の課題なども出てきました。
その中で、10年間でのトラブルについての質問がありましたが、徳谷さんは、トラブルはなかったとお話されました。なぜなかったのか
「できる人が、できることを、できるときにする」
誰かがするのではなく、できる人がすることで、無理をせずに参加するルールが共有されていたことをお話がありました。優先順位が事業よりも家族であり、多くの人が参加しやすい雰囲気が「ハートフレンド」にはあるそうです。
また参加者の中でイベントをされている人からは、「人を巻き込とかあまり考えていない。まず自分が楽しむことが大切!」との意見もあり、徳谷さんも10年間楽しかったというお話がありました。
どう巻き込むかと相手のことを考えるよりも、自分がまず楽しむことで、相手も関心などを抱き、参加されるのではないでしょうか。
毎回参加はできていませんが、今までの熟議の中で一番笑いの多い熟議でした! 参加者が全員楽しみました。
熟議で出た話を最後に各グループからほぼ1分発表してもらい、共有をしました。グループ意見の中から「楽しむ」「助け合う」などのキーワードがありました。
クロージングのご挨拶を頂き、最後まで笑顔でいっぱいのひと時でした!!
徳谷さん、そして参加していただきました皆様ありがとうございました。
最後になりますが、去年10月に始まり13回目ということで、2年目に入りました。多くの人に参加して頂き、ありがとうございます。