「教育カフェ・マラソン」は、毎月1回、いろんな方面からのゲストを迎えて教育についてのお話を伺い、参加者同士も語り合い、つながりあおうという新しい企画です。
記念すべき第1回目は、社会活動家の湯浅誠さんに来ていただきました。
湯浅さんのお話はすばらしくて、私たちを勇気付けてくれるものでもありました。
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意見の違う人と話すのはしんどいし、難しい。
自分の中の相反する気持ち、他人との、他のグループとの、他国との対話。
難しいが、それができる人を育てるのが教育である。
民主主義はめんどうくさいものだ。
それを丁寧にやっている人を評価する人が現れ、民主主義の価値観がひろがる流れができることが大切だ。
それには、いろんな人との対話のルートを持つこと。
ストレートで伝わらない人には、相手を非難するのでなく、こちらの投げ方を変えてみる。
カーブを投げてみる。シュートを投げてみる。
子どものことをあれこれ言う前に、大人のコミュニケーション力を磨くこと。
大人がどれだけ豊かに学べるか。
そうすることが、自然と子どもの教育につながっていくのではないだろうか。
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湯浅さんのお話の後は、3部屋に分かれてワールドカフェ(数人で輪になって意見を聞きあう)をしました。
参加者は3部屋を回ることにより、参加者同士が必ず1回は一緒になって語り合うことができるようにしました。
湯浅さんも、その中の1部屋に入っていただきました。
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それぞれの部屋で出た内容を、代表の方が発表してくださいました。
Aグループ
子どもたちの意見を聞くことができる大人の存在が大切。
こどもの森のような大人の姿勢のある環境は限られている。
家庭でも地域でも学校でも、なかなか対話ができていない。
Bグループ
子どもが小さいうちからの対話力を高める教育が大切。
親をどうにかせなあかん。
民主主義のメリットを数値化できればいいのだが。
「祈り」で世界がよくなるのか、という話題も出た。
Cグループ
めんどくさいことにどう関わろうとするか、第1歩を踏み出すには勇気がいる。
そんなかかわりを持とうとする人の受け入れ口も大切。まずは場作りから。
大人が楽しくないと、子どもも楽しくない。
忙しさに楽しみを奪われたくないし、忙しさのせいにもしたくない。
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そして、最後に湯浅さんから、熱いメッセージをいただきました。
「有機農業は、小さい小技の結晶です。
土作り、害虫駆除などの小さな技が集まっている。
町作りも小技の積み重ねです。
小技を小技として、その蓄積や文化を楽しみめること。
めんどくさいことの中に楽しみを見出せる、その見通しがあると楽しめる。
そんな価値観がひろがるといいなと思います。
そして、ひろげるための工夫がいる。
『これで1000万円稼げる』という本は1000万部売れて、
『小技の本』は初版2000部程度。
そんな世間の価値観をなんとか変えていくことだと思います」
湯浅さんは、何か大きなことでどかーんと変えるのでなく、
市民ひとりひとりの地道で小さな行動の積み重ねが、本物の民主主義を作っていくということを
教えてくださったのだと思います。
今日のこの教育カフェも、そんな小さな行動のひとつでした。
私たちはこれからも、こうしていろんな人たちとつながり、影響しあって
いつかこの社会が全体最適となることをめざしていきます。
ご参加くださったみなさん、ありがとうございました。
そして、せっかくお申し込みいただいたのに、定員いっぱいでお断りした方たちに
お詫び申し上げます。
これから毎月1回ペースで開催しますので、またぜひご参加ください。 (A.M)